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日本の伝統工芸品
現存する最古のべっ甲細工は、今から約1400年前、小野妹子が聖徳太子の命をうけ、遺隋使として派遣された際に持ち帰った「螺鈿紫壇五弦琵琶」が、奈良県東大寺の正倉院宝物庫に保管されています。
今から約400年前の江戸時代、日本初の貿易港である長崎の出島に、ポルトガル人によって、その原料と優れた技術が伝えられ、また当時の時代風浴に合った女性のくし、かんざし、こうがい(日本初の髷につかう)等の頭飾品を中心に広く流行するようになりました。
長崎を中心にべっ甲細工は発展し、現在では東京、大阪、名古屋等でも、製作加工されはいますが、べっ甲細工の精緻さ、特殊加工技術においては、その歴史の長さからも“長崎のべっ甲細工”を中心に展開されています。